2021-11-26 金

Pachamama LOVE THE BEACH

こんにちは江刺家愛です。

藻場の再生に向けて、早熟カジメの育成が始まっているとの情報。

 城ヶ島にあります神奈川県水産技術センターが、通常よりも1年ほど早く

繁殖能力をもつ海藻「早熟かじめ」の育成に成功しました。

成熟する前に 魚介類の食害をうけにくくなり、「命のゆりかご」と呼ばれる

藻場の再生につながると期待されているそう。

「藻場」は、水産動物が育つ重要な役割を果たしています。

ただここ最近、およそ10年の間にアイゴをはじめとする魚やウニの食害、

海水温の上昇などが原因の磯焼けによって、相模湾沿岸でも藻場が減少しています。

アワビやサザエが育たず、漁業にも深刻な影響を与えてしまっているとの事。

そこで、カジメなのですが、相模湾の代表的な海草で、

成長すると長さが1メートルを超しますが、

成熟して次の世代を残すまでに1年半もかかります。

アワビはこのカジメが好物。

なのですけれど。秋に食欲旺盛になるアイゴによって、カジメが成熟ししないうちに

食い荒らされてしまう。

なのでアワビも少なくなる原因になっている。

水産技術センターは、2015年、相模湾で磯焼けの調査した際、

生殖に関係する器官がわずか半年で形成されるカジメを偶然に発見。

この早熟カジメであれば、アイゴの食害に遭う秋までに十分育つ為、

次の世代を残すことが期待できるのではと、育成を目指したとのこと。

この早熟カジメの存在自体は、静岡県などでも報告はされていますが、

藻場の再生につなげる試みは、初めてで、

今年9月に、早熟カジメの生産に成功されたそうです。

今後は、種や苗を、海で育てる技術の開発に取り組むという事です。

ここ何年もわかめ、ヒジキなど海藻の減少が続いていますが、

今後、この早熟カジメによって少しでも食い止められ、

豊かな海の生態系へと繋がる事を期待します。