2023-4-7 金

Daily Zushi-Hayama Friday 4月7日OA

◆星空リビング」プラネタリウムプランナーかわいじゅんこ先生。

4月に入り、新社会人、そして新入生と街にあふれる訳ですが、皆さんご存じの通り、JAXAにも新しく宇宙飛行士候補者が入社されました。

4127名の中から選ばれた、諏訪 理(すわ まこと)さんと米田 あゆ(よねだ あゆ)さんのお二人です。今回の応募資格は、性別はもちろん、年齢や学歴においても理系だけではなく、門戸を広げた形でした。諏訪理さんは、東京大学では理学部地学科に進学。大学院では古気候(昔の気候)を研究。「南極やグリーンランドの氷床コアを氷の化学成分を調べ、昔の気候を復元していた」(諏訪さん)。プリンストン大学大学院で地球科学を学んだ後、開発への興味を消すことはできなかった諏訪さんは、青年海外協力隊に行き着きルワンダに派遣されたという経歴。その後、世界気象機関(WMO)を経て世界銀行に入行。アフリカの防災や気候変動対策プロジェクトを担当していたそうです。これまで日本人宇宙飛行士はエンジニアや科学者(医師を含む)、パイロットから選ばれていたコトを考えると新しい感じでしょうか。つくば市で育った諏訪さん。宇宙に興味を持ったのは、小学校3年生の時に科学万博。これが宇宙や科学に興味をもつきっかけになったそうです。小学校5年生の時にはアポロ17号で月面着陸したユージン・サーナン飛行士に会う機会があり、「目の前のこの人は月に行ったことがあるんだ」と宇宙飛行士という職業に興味をもち、中学時代には元TBSの秋山さんが、そして高校時代には、毛利衛さんがスペースシャトルで宇宙飛行。毛利さんの帰国報告会に参加し、「本当に宇宙に行った人が語る言葉や重み、きらきらしたものに惹かれて宇宙飛行士になりたいと思った」。そうです。米田さんは、日本赤十字社医療センターの外科医だった。宇宙への興味は小学校の時にお父さんからもらった、向井千秋さんの伝記漫画。向井さんが宇宙から地球を眺めて感動している姿に感銘を受けたのだそう。また、今回の募集がスタートしたのはちょうど月食の日。「患者さんから『先生、今日は月食だよ』といわれて帰り道に月食を見た。子供も大人もご高齢の方も一緒に月を見ていた。みんなが見つめるその先にある月、憧れであるとともに思いを寄せる場所。そこに行けるチャンスがあるなら応募したいと思った」と。まさに、アルテミス、いや、かぐや姫でしょう!お二人が目指すのは、月周回有人拠点ゲートウェイ。これは、月や火星へ行くための中継地点です。それと、アルテミス計画、そうです、月面着陸です!

宇宙を目指そうという思いは、子どもの頃の感動からきていますよね。どんなことでもそうだと思いますが、心が動くことで、人は行動するんですね。改めて思いました。

 

 

晋道 はるみ 拝