2023-10-27 金

Pachamama LOVE THE BEACH 10/ 27 onair

こんにちは。

村椿菜文です。

今日の放送でご紹介したのは宮沢賢治の「氷河ねずみの毛皮」というお話です。

なぜ環境がテーマのこの番組でこのお話をご紹介したかったかというと……。

番組では環境に関する様々な話題をお届けしています。

プラスチックゴミの問題、エネルギーの問題、食品ロスの問題など、取り上げるたびに、では普段の生活をどのようにしていけばいいのだろうと途方に暮れてしまうことがあります。

プラスチックも何も生活に密着しすぎてゼロにするのはとても難しいと感じてしまうのです。

そんな迷いや葛藤が生まれるときに指針となる言葉がこのお話の中にあるのです。

「氷河ねずみの毛皮」には、立派な毛皮を何枚も着た上に、賭けのためにさらに黒きつねを何百匹も狩りに行くという「紳士」が出てきます。

その紳士を「ふらちなやつだ」と捕まえようとするクマに、質素な身なりの青年が言います。

「人も、生きていくために仕方なく動物の命をとるけれど、これからは無法をやめるように気をつけるから許してやってくれ」

「無法なことはやめる」、この言葉が、迷ったときに基本に立ち返らせてくれます。

生きるために必要なこと以上に欲や見栄で奪わなくてもいい命を奪っていないか、無駄にしていないか、そう考えると、「生きていくために仕方ない」こと以上のことはなるべくやめていこう、と思えます。

短く読みやすいお話なので、気になった方はぜひ読んでみてくださいね。