2025-5-2 金

SSF Explorer 第57回  5月2日(星空リビング)

今日のSSF Exploreは「星空リビング」プラネタリウムプランナーかわいじゅんこ先生です。

 

ゴールデンウィークまっただ中で、明日から、後半が始まりますので、今日は、今年のゴールデンウィークに見ておきたい天体をご紹介します。

 

それは、かに座にある「プレセペ星団と火星の競演」です。

かに座は、1等星が無く、小さい星で構成されているため、見つけることが難しい星座です。そんなかに座に、とてもきれいな星団があります。プレセペ星団です。

プレセペ星団とはどんな天体でしょう?

星団というのは星の集まり。プレセペ星団はその中でも「散開星団」という種類です。

散開星団というのは数十から数百の星が集まっている、比較的若い星の集まり。星の集まりで有名なのは、「すばる」ではないでしょうか?「すばる」も散開星団の一つです。

プレセペ星団は、100個あまりの星が集まって、地球からの距離は515光年。ちなみにすばる間デン距離は410光年です。年齢は1億年以上で、生まれたての青白い高温の星はすでに進化してなくなっていて、オレンジ色がかった星が多い状態です。これらの星たちは、徐々に離れていき、数十億年経つうちにそれぞればらばらの星になってしまいます。かにの甲羅の部分にあるプレセペ星団のプレセペとはラテン語で、「飼い葉桶」と言う意味。今頃の20時のかに座のかにの甲羅の部分の台形の左の二つ、上(北側)の星が北のロバ(アセルス・ボレアリス)、下(南側)の星が南のロバ(アセルス・アウストラリス)という名前です。どうやら、飼い葉桶の草を2頭のロバが飼い葉桶に顔を近づけているのか食んでいるのか?とうい光景のようです。また、英語ではビーハイブ(beehive)(はちの巣)と呼ばれています。私は、「かにみそ星団」といつも話しております。

このプレセペ星団を私は、肉眼で見たことがあります。それは、北海道の芦別市での夜。ほんの住宅の横で見えたのです!肉眼で!コレには本当に驚きました。寒い時期でしたので空気も澄んでいたと思いますが、暗い夜空では見えるのか!?と感動しました。

では、明るい星空ではどうやって見つけるのか?

まずは、しし座の1等星レグルスとふたご座の1等星ポルックスを見つけます。

この時期の20時頃だと、西の空に二つ明るい星が少し高めの所に並んでいます。本日限定ならば、月が近いです。その二つの星に向かって左の黄色っぽい星がポルックスです。そして、南の空高い所に白く明るい星があります。そこから上に目をやると、はてなのマークを鏡で反転させた形に星が並んでいます。それがあれば、最初に見つけた明るい星は、しし座のレグルスです。レグルスとポルックスを結んで真ん中辺りにプレセペ星団があります。双眼鏡でプレセペ星団を探すとき、私は、このやり方で探します。

それが、それがですよ!?今年のGWもう今日から火星が目印になってくれるのです!

20時頃の南西の空の高めの所に明るい赤い星があったらそれが火星です。今日、から火星を見つけられたら、そこにはプレセペ星団があります!簡単にに見つけられるのです。

こんなチャンスを見逃すわけにはいきません!

0時くらいには、西の空低い所行ってしまいますので、夜更かしの必要はなく、むしろ宵の空を楽しめる、まさにGWにぴったりの天体です。

 

今年のGWはどこにいても、ぜひ、火星とプレセペ星団の競演をお楽しみください!

そのためには、小さくても双眼鏡は必要なのですが。