2025-5-30 金

SSF Explorer 第61回  5月30日(海の安全)

逗子海岸は花火大会が先週終わり、海の家の建設が始まりました。

今週のSSF Explorerは、「海の安全」

横須賀市海上保安部 交通課 浅見真人さんにお話を伺いました。

 「安全にマリンレジャーを楽しみましょう」

    逗子海岸花火大会も終わって、海の家の建設が始まりました。

    ●もうすぐ夏です。暑くなってくると、海で遊びたいという方も増えてきますね。

    ⇒春の大型連休ころから、海で遊ぶ方が増えてきましたが、夏になると、更に海で遊ぶ方が増えます。横須賀海上保安部では、みなさんに安全にマリンレジャーを楽しんでいただくために、「海の安全運動」を実施しています。

    ●「海の安全運動」とは、どのようなことを呼び掛けているのですか?

    ⇒海の安全運動では、海の救助率向上のために、全てのマリンレジャーに対して、自己救命策3つの基本を周知しています。

    自己救命策3つの基本は、

    1つ目、海で浮くための、ライフジャケットの着用

    2つ目、連絡手段の確保のための、防水ケースに入れた携帯電話

    3つ目、救助を呼ぶための、GPS機能オンで海上保安庁の緊急電話118番

    海で事故に遭ったとき、無事救助されるための備えです。

      ●この3つで、海で溺れず、携帯電話で緊急電話をかけることができるということは分かるのですが、緊急電話を掛けるときGPS機能オンで、というのは何故でしょうか?

      ⇒緊急電話118番は、横浜の指令センターで受けて、救助のための情報を順序だてて聞くのですが、必ず聞くことに、事故の場所があります。

      ●海の上で場所の説明をするのは陸上と違って難しいですね。

      ⇒携帯電話のGPS機能がオンであれば、緊急電話先に自動で位置情報を伝えてくれます。

      通報者は、自分の位置を正しく伝えられないことがよくあるのですが、GPSの位置情報があれば、救助現場に真っすぐ向かえるので、現場での捜索と救助の時間を大幅に短縮できます。

      ですから、マリンレジャーをするときは、携帯電話を防水ケースに入れて、GPS機能をオンにしてから楽しんで欲しいです。

      ●命に関する大切な事なので、もう一度お話しますね。マリンレジャーをするときは、自己救命策3つの基本。

      ライフジャケットの着用、

      防水ケースに入れた携帯電話、

      GPS機能オンで緊急電話118番。これは是非覚えておきたいと思います。

      ⇒ただし、マリンレジャーをしているとき、緊急電話を掛けなきゃいけなくなるということでは不味いので、ライフジャケットの着用以外にも、事故に遭わないための準備もお願いしています。

      ●確かに、事故に遭わないための準備ですが、どういう準備をするといいのでしょうか?

      ⇒今の時期、海岸沿いに行くとSUPやサーフィンをしている人がいますが、風で沖に流されて戻れなくなることがあります。

      原因は、知識や技量がないことと、風の予報をチェックしていないことが多いです。

      安全に楽しむために、まずスクールで学ぶことをお勧めします。

      また、あらかじめ天気予報を確認しておくことが大切です。

      ●マリンレジャーを安全に楽しむためには、スクールなどで学ぶ、天気予報を確認するということですが、 まず、スクールなどで学ぶのを勧めるのは何故でしょうか?

      スクールに行った方が早く上達するとは思いますが、安全とも関係が有るのでしょうか?

      ⇒マリンレジャーには色々な種類があって、専用の装備を使うものが多くあります。

      SUPを例に説明すると、ネットでボードやパドルを購入して即海に出た人の中には、パドルの長さが身長に合っていないとか、漕ぐときのパドルの向きが逆になっているということがあります。

      SUPに限らず、マリンレジャーのスクールでは、道具の選び方や使用方法、楽しみ方、海に落ちた時の対処方法など、安全のための注意点を、体験を通して教わることができます。

      マリンレジャーは、潮や風、波などの自然環境の中でするレジャーなので、最初にスクールなどで学んだ方が安全に楽しめます。

      ●事故の原因の多くが強い風なので、あらかじめ天気予報を確認する、ということですが、注意するポイントはありますか?

      ⇒海は陸上より風が強いことが多いです。

        特にSUPや浮き輪は風に流されやすいので、沖への風には注意ということを覚えておいてほしいです。

        ●陸に戻るのが困難になりますものね。沖への風に注意ですね。

        今、浮き輪という言葉も出ましたが、あと1か月ほどで海水浴シーズンです。 海水浴について、安全のために注意することはありますか。

        ⇒海水浴については、まず、海開きした海水浴場の区域で楽しむということです。

        昨年は、葉山沖の名島に泳いで向かった中学生が途中で戻ることもできなくなった事故がありました。

        葉山と名島の間は、船が通るし潮の流れがあります。

        数年前には、海水浴場以外の場所で泳いでいた人が船に轢かれる事故が起きましたので、海水浴はライフセーバーがいる海水浴場で楽しんでほしいと思います。

        ●海水浴は、海水浴場でというのは、安全のためにはやはり大切な事なのですね。

        この他には、何かありますか。

        ⇒海水浴だけでなく、すべてのレジャーに言えることですが、体調には注意してください。

        体調が悪い時や飲酒後に、海に入るのは危険です。

        昨年も飲酒後に遊泳していた人が、急に体を動かせなくなって溺れる事故がありました。

        マリンレジャーをするときは、安全な場所で万全の体調で楽しんでほしいと思います。

        《まとめ》

        • マリンレジャーをするときは、自己救命策3つの基本。

          ライフジャケットの着用、

          防水ケースに入れた携帯電話、

          GPS機能オンで緊急電話118番。

        • マリンレジャーを安全に楽しむために、まずスクールで学ぶ。
        • 予め天気予報を調べていく。
        • 海開きした海水浴場の区域で楽しむ。
        • 体調には注意する。

        ★それと、お天気が悪くなった時、体調が悪い時、無理をせずにやめる勇気も必要ですね。

        今年の夏も安全に水の事故の無い夏にしたいですね。

        今日はお忙しい中をありがとうございました。