2025-6-27 金
SSF Explorer 第65回 6月27日(池子の森のお話)
池子の森のお話。
池子の森自然環境調査会 大塚隆之さん。
大塚さんと言えば、今まで池子の森の植物のお話を伺ってきましたが、今日は
「緑地の管理計画について」お話を伺いました。
2016年の開園以来、芝生の管理などをしてきましたが、ここへきて少々厳しい状況になってきているとの事。
緑地の芝生が雑然として来てしまい、管理が必要です。
池子の森は逗子市と米軍の共同使用地です。
米軍が求める芝生の管理は、刈高など厳しく決められていて、逗子市も管理してきましたが、大塚さん曰く、欧米の方と私たち日本人の意識の差が有ると言うのです。
芝への思いが違う…芝刈り機の音のCDも販売されているそうで、ビックリしました。
芝刈り機の音に郷愁を感じるようです。
さて、今後の管理案としては、
第1段階…笹や真竹を刈り込みスッキリさせる。ただし、これは全部刈るのではなく、特性を利用して管理です。
小川や堀の淵は笹の群落を残すこも考えています。
ただ、高さを抑えての管理が必要でしょう。
放置するとツル植物が繁茂してしまいますので、スッキリさせながら笹を柵代わりに残す選択肢も有ります。
また、直線的に刈ってしまうと野鳥が居づらくなりますが、曲線的に波打つように植えておくと、奥まった影などに隠れやすくなります。
第3段階…5~10年後にどうなったか再検討する。そのまま行くのか、違う方向なのか。
この3つの段階でエリアも決めて管理することが大切だそうです。
池子の森を大切に思っていて、色々なご意見が有りますが、
1つの生物の種類にフォーカスするのではなく、なるべく多くの種にとって良い場所になるように。
その為には、エリア分けも必要です。
「色々な植物…植物だけでも600種以上、昆虫、動物が存在する池子の森だからこそ、管理が大切で守っていかなくては」と熱い思いをお話しくださいました。