2025-8-29 金
SSF Explorer 第74回 8月29日(海の安全)
◆ライフセーバー電話インタビュー最終回:葉山ライフセービングクラブ理事の加藤智美さん。
海開きもあと2日。楽しみましょう!
クラゲ(アンドンクラゲなど)が増えてきています。海に入るときには、素肌の露出を少なくしましょう。
9月にライフセーバーと一緒に海の安全を学びつつ遊ぶイベントが有ります。
中学生以上対象、お子様の同伴可のプログラムとなります。
◼️開催日:9月21日(日) 葉山町森戸海岸
詳細は葉山ライフセービングクラブのwebサイトをご覧ください。
◆海の安全「「海水浴とSUPについて」横須賀海上保安部 齋藤 花帆さんにお話を伺いました。
★海のレジャーを楽しむ人は、まだまだ大勢いると思いますので、今日は、今後の海のレジャーを安全に楽しむためには何に気を付けたらいいのか伺いました。
〇 海のレジャーのすべてに言えることですが、海で遊ぶときは、体調が悪い時は、海のレジャーは控えて欲しいと思います。
来月になっても暑い日が続きそうですが、海水浴をしたくても、海水浴場が終わったら、海水浴をしないで欲しいと思います。
海水浴中の事故の殆どが海水浴場の遊泳区域の外で起きています。
海水浴場が閉まると、ライフセーバーがいなくなり、遊泳区域も無くなります。
海水浴中の事故は、今年も沢山ありましたが、全部海水浴場以外の場所で起きました。
海水浴については、特に強く呼び掛けていることが3つあって、
一つ目、海水浴は海水浴場ですること
二つ目、小さな子どもから目を離さないこと
三つ目、お酒を飲んだ後に海に入らないこと です。
逗子と葉山の海水浴場で、ここ数年以内に起きた海水浴場での事故は、お酒を飲んだ人が、泳いでいる最中に体が動かなくなって溺れた事故1件だけです。
ライフセーバーが遊泳区域を監視して、海水浴を安全なレジャーにしてくれているので、海水浴場が閉まり、ライフセーバーもいなくなった海での海水浴はしないで欲しいと思います。
この番組で毎週電話でお話を伺っていた逗子や葉山のライフセーバーが海水浴客の安全を守ってくれる大切な存在ということですね。
★そして、8月末ころから、これまでの多かった南風が北風に変わっていきます。
浮き輪は、風に流されやすいので、浮き輪中に気づいたら沖に流されているという事故 が起きやすくなります。
9月になると、ライフセーバーがいなくなってしまうので、海水浴は、海水浴場が開いている間に楽しんでいただければと思います。
★逗子と葉山の今年の海水浴場は、あと2日、8月31日で終わります。
まだ、海水浴したりないという人は、この2日間で海水浴を満喫しましょう。
★海水浴ができるのは、あと2日ですが、来月になっても海で楽しめるレジャーはまだまだあります。
★これから、季節が秋に移っていきますが、8月末ころから、9月、10月にかけて事故の多い海のレジャーはSUPです。
★SUPの事故防止についてお話しを伺いました。。
○ SUPの事故で、最も多いのが、風で沖に流されたまま戻ってこられなくなる、「帰還不能」です。原因は、「北風」です。
SUPのボードには2種類あって、一つはサーフボードのようなハードタイプ、もう一つが空気を入れてボードを膨らませて使うインフレータブルタイプなのですが、この、空気を入れるインフレータブルタイプのボードを使っている人が、多く事故にあっています。
空気を入れて膨らませるインフレータブルタイプのSUPボードは、持ち運びしやすく、収納に場所を取らない長所があるのですが、海面上に出ている部分が大きいので、風に流されやすいという欠点があります。
ですから、風が北風になり、陸から海に向かって風が吹くようになると、どうしても事故が起きやすくなってしまいます。
★SUPは、風に負けないようにパドルを漕ぐのは難しいのですか?
○ 経験の少ない人ほど、風に逆らってSUPを前に進めることは大変です。
SUPフィッシングをしている人は、SUPボードに座って乗って、シーカヤック用のパドルで漕いでいる人が多いですが、SUPは、スタンドアップパドルという名前のとおり、立ってパドルを漕いで進む乗り物です。
熟練者ほど、全身のバネを使ってパドルを漕ぐので、風に逆らって進むのが上手です。
SUPは初心者ほど風に流されやすいのです。
○ SUP中に風に流されて陸に戻れなくなる事故に遭った人の多くが初心者です。
SUPのボードやパドルをネット購入して、ネット動画で使い方を覚えたという人や、SUPフィッシングでシーカヤック用のパドルを使っていたという人が多いです。
★海上保安庁は、SUPについて、初心者はスクールを受講して、SUPを安全に楽しむための知識や技能を身に付けるよう呼び掛けています。
事故に遭ったSUP初心者は、体の大きさに合っていないパドルを逆方向に漕いでいたり、海に落ちたあとボードに上れないでいたりします。
スクールを受講すると、安全に楽しむための基本や道具選びを教えて貰えるので、SUPをしたいという人は、スクールを受講して欲しく思います。
★SUPをするならスクールを受講して欲しいということですが、この他に安全に楽しむために大切なことは何でしょうか?
○ 繰り返しになりますが、SUPは風に弱いです。
ですから、SUPをするときは、天気予報、特に風の方向と強さを確認して欲しいです。
SUPを続けていると、どの程度の風なら逆らって進むことが出来るのか体感できるようになると思いますが、SUPの天敵は陸から海へ吹く風なので、経験を積んでも過信しないことが大切です。
そして、台風が発生しているときは、波が高くなります。
波が高いと、パドルを漕ぎにくくなるので、風が弱くても、高い波には注意が必要です。
★このほか、SUPを安全に楽しむために必要なことはありますか?
○ SUPは、海に落ちることが前提のレジャーです。
ライフジャケットの着用や、ボードと体が離れないようにするリーシュコード、沖に流されたとき救助を呼べるよう、防水ケースに入れた携帯電話を持って、連絡手段を確保しておくことが大切です。
★人気のSUPは、海水浴シーズンが終わっても楽しめます。
でも、風が天敵、沖へ流される事故が多く起きています。
SUPを安全に楽しむためのポイントは、
①スクールを受講して、知識や技能を身に付ける
➁風、波に注意して天気予報を確認する
③海に落ちることが前提のレジャーなので、ライフジャケットやリーシュコードを使用する
④防水ケースに入れた携帯電話を持って、連絡手段を確保しましょう
ということでした。
★陸から沖への風で沖へ流されるSUPの事故は、本当に多いそうです。
SUPをするときは、沖に流されないよう気を付けましょう。
そして、海水浴をできるのはあと2日、・・・・・・安全に楽しんでくださいね!
今日は、横須賀海上保安部 齋藤 花帆さんにお話を伺いました。 ありがとうございます。