2025-11-21 金

SSF Explorer 第86回 11月21日「星空リビング」

いよいよ、土星の環が消失する日が近づいてまいりました!

先週末15()に星空観測会をして本当に細い薄い環を確認しました。

更に、17日にも天体望遠鏡で土星を見る機会がありまして、改めて薄っと思いました。

さて、そこで、改めて土星の環の消失について、お話ししたいと思います。

環の消失の要因は実は3つあります。

その前に、土星について。

土星は私達地球の兄弟星太陽系の6番目の星です。主にガスで出来ていて、大きなプールがあったら、そこに水を入れたらぷかぷかと浮いてしまうという星です。特徴としては「環」ですよね。その環は、数センチから数メートルの水の氷の粒。その厚みは、平均して数十メートルから数百メートル程度ととてもとても薄いです。最新の研究では10メートルほどと報告されています!

薄さのたとえとしては、直径25メートルのドームにティッシュペーパー1枚を並べた程度の薄さとも言われます。

土星の自転軸は、土星の公転軌道面の垂直方向から、約26.7度傾いています。ちなみに地球は公転軌道面から23.4度自転軸が傾いています。土星の環は、土星の赤道面に位置するので、公転軌道面からやはり約26.7度傾いています。

 土星は、その傾きを同じ方向に向けたまま太陽のまわりを、約30年かけて一周(公転)しています。

そのため、地球から見たときの環の傾きは、「真横→傾きが北に最大→真横→傾きが南に最大→真横」を約30年で繰り返すため、環の傾きの大きさの変化は、その半分の約15年周期となります。つまり、約15年周期で大きくなったり小さくなったりするのです。

 

薄い環がいろいろな傾きをもってその姿を見せてくれるのです。そして、そんなに薄いので、真横から見たら見えなくなりますよね。

 

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また、太陽から見て環が真横になるときにも、環に太陽の光が当たらなくなるために、環は黒く(暗く)なってしまいます。

そして3番目は、土星に対して地球と太陽が南北に分かれる場合。太陽が土星の環の上からが当たって、その裏、つまり下側が地球から見えているとき。地球から見えるのは太陽光の当たらない面となるために、環はほとんど見えなくなるのです。

1125日の消失は、地球から見て土星の環が真横になるタイプです。

天気も良さそうですし、ぜひ観察したいものです。

そこで!

天体望遠鏡作りを黒門カルチャーで開催します!

土星の環の消失の前に作ってみよう!というコトでやるのですが、もちろん月のクレーターもバッチリ見える望遠鏡なので、ぜひ、このチャンスにつくりに来てください。詳細は、ピーティックスか、宙の学校のHPで!

 

もう一つは、火星の情報。

 

MMXMartian(マーシャン) Moons eXploration)」は、2026年度に打上げ、2031年に地球へ帰還予定の火星衛星探査計画です。

 

2026年度、鹿児島県・種子島宇宙センターから火星衛星探査計画「MMX(エムエムエックス)」が火星圏へ向けて旅立ちます。

 

日本から火星圏へ探査機が打上げられるのは約28年ぶり。
火星衛星フォボス表面の物質を採取し、地球に持ち帰る「火星圏のサンプルリターン」としては世界初の挑戦です。

 

出発を2026年度に控え、MMXへの応援メッセージを募集します。
メッセージは探査機に搭載され、2031年、地球へ帰還予定です。

 

#グッドラックMMX で検索してみてください。

グッドラックMMX | JAXA「MMX」応援キャンペーン

 

さらに太陽系のお話しとしては、地球の「準衛星」が発見された、という情報です。地球の衛星といえば「月」ですが、それよりもずっと小さな星が回っていると。

ビルほどの大きさの小惑星が地球と並走して太陽の周りを回っていることがわかったそうです。実は、このような準衛星は60年程前からいろいろ発見されているそでそれほど珍しくないと。これは、太陽の周りを回っているのですが、地球とほぼ同じ軌道と公転周期を持っているのであたかも、地球の周りを回っているかのように見えるとか。

 

あと、「ミニムーン」というものがあって、こちら阿実際に地球の重力に捕まって一時的に地球の周りを回って、またどこかに行ってしまうという星。

月というと、唯一無二のの存在と思いがちですが、実はそうではないということなんですね~

 

お知らせ!

あした、1122()、市民交流センターで宙の学校の展示をしてもらいます。

 

1130日の「HITS AROUND THE CLOCK」スペシャルゲストとしてご出演頂きます。是非、お聞きください。