2026-4-17 金
SSF Explorer 第107回 4月17日「星空リビング」
「星空リビング」プラネタリウムプランナーかわいじゅんこ先生
オリオン、無事に帰ってきましたね!
打上げに興奮して、目が離せなくて、地球から最も遠くに行って、そして、日本時間の4月11日に無事に帰還。その間に様々な画像を見せてくれましたよね。
月の裏側、月の縁から地球が現れる「地球の出」とその反対の「地球の入り」、地球に太陽が隠される、日食など。
そして大気圏突入!な訳ですが、その前にもう一つありました。着水したあのアポロチョコのような形の物は、クルー・モジュールといって、宇宙飛行士の皆さんが乗っているところ。それと、ビス・モジュールといって電力や水、酸素の供給や温度、航路の維持を担ってきた部分があるのですが、このふたつを分離しなければなりませんでした。
分離して、大気圏再突入に向けて姿勢を制御して突入!
クルー・モジュールが大気圏へ突入する際、耐熱シールドは約2760度の超高温に達するそうです。ものすごい高温ですよね!!これによって、予定通り約6分間の通信遮断(ブラックアウト)が発生しました。
通信が回復して、3分後、高度約7kmで減速用パラシュートが開いて、高度約1.6kmで減速用パラシュートが切り離され、メインパラシュートが開きました。アノ赤と白のかわいいパラシュートです。そして9時7分、クルー・モジュールは米・サンディエゴ沖に着水し、無事地球への帰還を果たしました。4名とも笑顔で手を振ってましたね。よかったよかった。
今後なのですが、実は、アルテミスⅢでは有人月面着陸となっていましたが、見直し後の計画では、「アルテミスII」後の2027年に、月着陸船などを試験するミッションを追加し、これが新たな「アルテミスIII」となります。最初の有人月着陸は2028年の「アルテミスIV」で行うということです。
アルテミス計画では、宇宙飛行士はSLS (Space Launch System)というロケットとオリオン宇宙船で月へ向かい、月着陸船は別に、民間企業が開発と打ち上げを担います。つまり別々に打上げられて、オリオンと月着陸船は月周回軌道上でドッキングし、宇宙飛行士がオリオンから月着陸船に乗り換えて月面着陸を行うのです。月着陸船として、最初の2回の有人月着陸にはSpaceXの「Starship HLS」、3回目にはブルーオリジンの「ブルームーン」が採用されている。
今回決まった新たな「アルテミスIII」ミッションでは、オリオンに加えてStarship HLSとブルームーンの一方または両方を地球周回低軌道に打ち上げ、軌道上で宇宙船同士のランデブーやドッキング、生命維持装置や通信系、推進系の統合試験、新たな月面探査用船外活動宇宙服のテストなどが実施される予定。新「アルテミスIII」の詳細は今後発表されるそうなので、楽しみに待ってみましょう。
もう一つの話題は、パンスターズ彗星ですね。なんか突然、ニュースでも取り上げられてビックリ。彗星が肉眼でも見えるというのは結構すごいことで、そりゃニュースでしょ!という感じです。ただ、今までも盛り上がっては崩壊して涙するということがあって、天文関係の人達は、あまり騒がないようにしているような・・・(苦笑)
パンスターズ彗星はどうでしょうか?

パンスターズ彗星は、2025年9月8日(日本時・世界時とも)にハワイのマウイ島にあるPan-STARRS2望遠鏡による観測で発見されました。2025年9月前半に発見された彗星のうち3番目の彗星であることからC/2025 R3の符号が付与され、PANSTARRS(パンスターズ)彗星と命名されました。なおこの観測システムで発見された彗星は多数あり、数多くのパンスターズ彗星が存在します!!ので注意が必要です。正式には「C/2025 R3 (PANSTARRS)」と表記されます。
彗星の軌道は、元々は放物線にごく近い楕円(だえん)軌道を描いていて、計算上では、前回は約18万年前に太陽に近づいたと考えられます。現在の軌道は、惑星の引力の影響で放物線にごく近い双曲線軌道に変化していて、将来的には太陽系から離れ二度と戻らないと考えられます。
そんなパンスターズ彗星が2026年4月に見頃を迎えます。日本から比較的条件よく見えるのは4月中旬から22日頃までの明け方の空で、そのときの明るさはおよそ3等から4等になることが期待されます。でも位置が低空のため、なかなか難しいです。特に肉眼では。よく晴れた空が澄んだ日に暗い場所で見た場合には、肉眼でぼんやりとした彗星の姿を観察できるかも?また4等程の場合でも、双眼鏡を使うことで観察が可能になると予想されています。
4月18日から22日までの明るさは3等から4等星くらいです。時間は朝の4時。見える方角は東北東で高度が18日で11度、22日は1度という・・・無理ですよね、普通は。一応見られる時間と方角をブログにアップしてもらいますので、確認してください。
もしも彗星が見つからない場合には、4時より少しだけ後の時間帯で、彗星の位置が少し高くなるのを待って観察する必要があるかもしれません。でも、時間とともに薄明や朝焼けが明るくなりますので、どっちもどっちーですね。
ダストの尾が伸びた場合には、双眼鏡でその尾の様子を観察できるかもしれません。ただし彗星本体よりは淡いため、やはり低空のもやなどにまぎれてしまうかもしれません。注意深く観察してください。
|
パンスターズ彗星の位置と明るさ(日の出1時間前、東京の場合) |
|||
|
日付 |
時刻 |
方位と地平高度 |
明るさ |
|
4月18日 |
4時05分 |
東北東 11度 |
3.5~4.5等 |
|
4月19日 |
4時04分 |
東北東 9度 |
3.5~4.5等 |
|
4月20日 |
4時03分 |
東北東 7度 |
3.5~4.5等 |
|
4月21日 |
4時01分 |
東北東 4度 |
3~4等 |
|
4月22日 |
4時00分 |
東北東 1度 |
3~4等 |
パンスターズ彗星が近日点を通過する(太陽に最も接近する)のは、4月20日7時頃(日本時)で、このとき彗星は太陽から0.50天文単位(約7500万キロメートル)の距離まで近づきます。この前後の時期で彗星活動はピークを迎えるものと予想されます。地球への最接近は4月26日18時頃(日本時。世界時では同日9時頃)で、この時の彗星と地球の距離は0.49天文単位(約7300万キロメートル)です。
4月下旬以降は位置が悪く、日本からの観察が難しくなります。5月上旬から中旬にかけて、夕方の超低空で観察できるチャンスがありますが、太陽からも地球からも離れて暗くなっていく頃で、観察は簡単ではないでしょう。頑張れる人は、この時期を逃さないでください!

晋道 はるみ 拝






