2019-10-11 金

Daily Zushi-Hayama Friday 10月11日 OA

◆「星空リビング」プラネタリウムプランナーかわいじゅんこ先生。

今日は、「十三夜」です。でも何より今は、台風が心配ですよね。爪跡は残すかもしれませんが、必ず台風は去ります。台風が過ぎ去った「台風一過」。その時、星空は美しいのです。台風一過の朝、青空がとても眩しく青が色濃く見えたりします。これは、台風で、空中のホコリやチリなどが洗い流され、吹き飛ばされて空気の透明度が上がっているからなのです。空の青さと空気の透明度は比例するのです。

そして、透明度の高い空気の中の星空は、美しいということになるわけです。

台風が過ぎた13日の夜は、月が眩しいでしょうね。翌月が満月なのでこの日もほぼほぼまんまるの月。澄んだ空気の夜空ににはひときわ輝いていることと思います。この日の月はうお座にありますが、実は、秋の星座たち「やぎ座」「みずがめ座」「うお座」と水に関係する星座が並んでいます。なぜやぎ座も?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、やぎ座の星座絵は上半身がヤギで下半身が魚なのです。これは、宴会好きの牧神パーンが、神さまたちの宴会の途中に現れた怪物テュホーンから逃げるためにまずはヤギに変身したのですが、走っているうちに間の前に川が現れて、今度は魚に変身しようとおもいつつ川に飛び込んだのですが、思いのほか川が浅くて、下半身しか水に浸からなかったために、水に浸かった部分だけ魚になってしまったというお話しがあります。

うお座は、パーンが逃げた宴会にいた、愛の女神アフロディーテと息子のエロス。この二人も逃げました。そして、やはり川が目の前に現れたとき、母親であるアフロディーテも魚に変身しようと思いましたが、息子と離れ離れになっては大変と、尻尾と尻尾をリボンで結んだのです。美しい母の愛。しかし、なぜこちらの親子は魚に変身でしたのでしょうね?パーンは、たまたま浅いところに飛び込んだのでしょうか?

みずがめ座は、美しい羊飼いの少年ガニメデが、ゼウスに気にいられてしまって、誘拐されたことから始まります。鷲に変身したゼウスは、ガニメデを誘拐して神様たちの宴会のお酒を注ぐ係りとします。でも、家に帰りたいガニメデは、何とか帰してほしいとゼウスに頼みますが、一向にうんと言ってくれません。「お父さんもお母さんも僕がいなくなって寂しくしていると思います。だから、帰してください!」懇願すると、ゼウスは、しばらく考え、「そうだな、きっと寂しいだろう。では、おまえの姿が見られるように、星座にしてあげよう」とちょっととんちんかんな返しで、ガニメデを星座にしたということです。そして、彼は、水がめをもって星座になりましたが、そのかめは、お酒の入っているかめではないか?という話も・・・。

この3つの星座、メソポタミア時代にちょうど雨季の頃、この星座たちを太陽が通ったというところから、水に関係する星座で占められているということです。