2021-7-13 火

「インクルーシブ防災入門講座」実行委員長・栗原ひとみさんとすこやかいきいき協議会代表の服部誠さん

「ひとりも取り残さないために~インクルーシブ防災入門講座」について インクルーシブ防災キャラバン実行委員長で大学生防災士の栗原ひとみさんと NPO法人すこやかいきいき協議会代表の服部誠さんがゲストでした。

                

NPO法人すこやかいきいき協議会とは年齢や性別、障害の有無に関わらず、同じ地域に住む人たちが支え合えるように、健康づくりや生きがいづくりを行っていこうと、2年前に発足、いろいろな取り組みを行っています。

今回のインクルーシブ防災とは、 災害時にサポートが必要な人、例えば障がいのある方・高齢の方で介護などが必要な方・病気の方・小さいお子さんや妊娠されている方など、サポートが必要な方が中心となって考える、すべての人が取り残されないための防災のことを指し、一人一人の意識や準備の強化や、地域での防災の強化を促していく取り組みです。

今回の企画「ひとりも取り残さないために~インクルーシブ防災入門講座」は 2011年の東日本大震災では、多くの高齢者・障害者の命が失われました。障害者の死亡率は住民全体の死亡率の2倍にのぼり、避難ができずに逃げ遅れた人が多くいたことが推察されました。今後、防災・減災を考える際には、地域で、避難時に配慮が必要な人たちとともに計画をたて、訓練を重ねて、ひとりひとりに即した準備を地域ぐるみで教職して取り組んでゆくことが求められます。 誰ひとり取り残さないインクルーシブ防災は、どのようにしたら実現できるのか。一足早く取り組みをすすめている事例などを学習し、逗子葉山地域に活かすことができないかを考え、企画いたしました。 その中心になるメンバーとしては、認知症の当事者の方とご家族、視覚障害のある方、身体障害のある方の3名を中心として実行委員会を組織しています。 実行委員長の大学生防災士栗原ひとみさん、副委員長の中高生防災チーム3.11つなぐっぺしの高校1年生の田島大地くんが尽力してくれています。

栗原さんは 大学生であり防災士の資格を取得、今回の実行委員長でいらっしゃいますが 防災について 取り組もうと思ったのは、小学3年生の時に体験した東日本大震災がきっかけです。下校時のコンビニはなぜ電気が消えてるんだろう、とか、家のインターホンもなんで鳴らないんだと思うくらい、最初は事態を把握できていませんでした。その夜に見た被災地に押し寄せる津波の映像で事態を把握し、言葉を失いました。いままでに見たことのないもので、一瞬で壊される街や浸水したビルの屋上で助けを求める人、押し寄せる車、家々が本当に信じられなかったのを覚えています。 その時、逗子も海に面しているし、いつか自分や家族、身近な人も津波を間近に体験するのではないか、巻き込まれてしまうのではないか、という不安を強く感じました。そこから防災に取り組みたいと思うようになりました。そして高校1年の時に、逗子葉山の中高校生からなる「3,11つなぐっぺし」のメンバーとして防ボランティアバスツアーに参加しました。

1回目「避難編」は 6月27日に開催。栗原さんは振り返り・・当事者の方からお話を聞くことの大切さ 、繋がりが生まれたこと繋がりが広がっていくことを実感。 その場でできることをしたい 、もっと深く話したい と感じたことをお話くださいました。

                

さて2回目「避難生活編」は7月18日です。まず、NHKさん作成のインクルーシブ防災DVDと服部さんの解説による学習を行います。その後、キャラバンメンバーである視覚障がいの方、認知症の方、身体障がいの方に寄り添った避難訓練、(ここでは地震が起こり、避難所まで逃げた後、どう1週間を乗り越えていけば良いかを想定します)、をするにはどうしたらよいかを考えます。参加者の方をグループに分けるので、当事者の方のお話を深く聞くことも、新しい考えに出会うこともできると思います!

参加するには お名前、ご年齢、所属されている団体がありましたら団体名を明記の上、sukoiki.k@gmail.comへお送りください。zoomのミーティングURLをお送りします 。

逗子の参加者が多いですが 前回は 北海道や沖縄からのご参加もあったそうです。ご興味のある方はぜひ!

今後は、第1回の避難編でグループワークで出た意見をもとに、11月に逗子市新宿の地域の皆さんと合同でインクルーシブな避難訓練・防災訓練を現在企画。また今度の第2回の意見をもとに、11月に避難所でどう過ごせるかを逗子市沼間地域の皆さんと一緒に避難所体験と訓練を企画しています。

最後に栗原さんから「その時はいつ来るかわかりません。また、絶対に想定外は生まれます。でも、少しでも想定している部分を増やすことはその時の私たちのためにも、その先の私たちのためにもなるはずです。お休みの日の2時間、少し長く感じられるかもしれませんが、この2時間は皆様の中に新しい考え方や、縁が生まれるきっかけになると思います。是非、ご参加いただけますと嬉しいです!」