2022-2-25 金

Daily Zushi-Hayama Friday 2月25日OA

◆LOVE THE BEACHプロダイバーで環境活動家の武本匡弘さん。

今月も先月に引き続き、武本さんの著書の中からお話を伺いました。

プロダイバーが伝える気候危機。海の中から地球を考える。(汐文社)

海に潜って、海を見てきて見えてきたのは山だった、陸だった。

「森の恋人は海」

森が豊かな海を作る。

◆「星空リビング」プラネタリウムプランナーかわいじゅんこ先生

前回は、早起きは三文の得で、早朝に見える惑星たちのお話しをしましたが、今回は、宵の口。「カノープス」を見よう!です。
カノープスは、りゅうこつ座の1等星。(マイナス0.7/地球までの距離は310光年)「り
ゅうこつ」と言うのは、 船底の中心を船首から船尾へ貫く主要部材。船の背骨となるもの。そんな星座があるのか!?と思われるでしょう。実は、これ、「アルゴー座」という一
つの大きな船の星座でした。おひつじ座になった、黄金の毛皮のひつじ。生贄にされたあと、その毛皮を巡って争奪戦があり、そのときに出てくるのがアルゴー船という船。その船の星座がありましたが、大きい星座だったので、1922年第1回国際天文学連合会で、「とも座」「ほ座」「りゅうこつ座」に分けられ、その後「ほ座」のほ柱あたりに「らしん
ばん座」を作り、4つに分かれました。
カノープスは、おおいぬ座のシリウス(マイナス1.5等)に次いで、全天で2番目に明るい
白色の1等星です。日本では南中の時でも地平線すれすれの低い空にしか見えませんが、この時期、南の地域ほど高く昇るため、比較的見つけやすくなります。北日本では地平線より上に昇らないため、見ることができません。空の低い場所に位置するために地球の大気の影響を受け、本来より暗く赤っぽい色に見えています。よく晴れた夜に、南の空が開けた場所で、冬の大三角やおおいぬ座のシリウスを目印にして、南の地平線すれすれに姿を現すカノープス、逗子辺りでは、水平線から2度くらいです。逗子海岸は西向きなので、鎌倉など南が開けている場所で赤い星を探してみましょう。実はこの星、古代中国では縁起の良い星とされていました。古代中国の政治的中心地となった黄河流域(現代の西安など)では、カノープスは南の地平線すれすれに現れる奇妙な赤い星として知られていました。見えるときもあれば見えないときもあることや、縁起の良い赤い色であることなどから、中国ではカノープスを「南極老人星」や「寿星」と呼んでいます。南極老人とは、日本の七福神の寿老人あるいは福禄寿の元になった神様で、長寿をつかさどるとされてきました。そのため、この星を見ることは縁起がよいとされ、とくに、一目見ると寿命がのびるという話が有名です。ちなみに、西安の緯度と東京や大阪などの緯度はほぼ同じなので、当時の中国の人たちと同じ感覚でカノープスを見ることができるかもしれません。
おおいぬ座のシリウスが南中するくらいにその下の方を探してみてください。