2023-2-15 水

企画展「横尾龍彦 瞑想の彼方」県立近代美術館葉山学芸員の橋口由衣さん

神奈川県立近代美術館葉山にて企画展「横尾龍彦 瞑想の彼方」開催中です。 担当学芸員の橋口由衣さんをゲストにお迎えしました。

                 

横尾龍彦(1928–2015)は、日本とヨーロッパを行き来して活躍した画家です。1965年にスイスで個展を開き、以後、聖書や神話に着想を得た幻想画により国内外での評価を確立しました。ドイツに本格的な拠点を設けた1980年以降は、ルドルフ・シュタイナーや禅の思想に影響を受けて制作に瞑想を取り入れ、書に通じる抽象画へと画風を変化させました。日本の美術館で初めての回顧展として、国内のアトリエに遺された作品を中心に約90点を紹介し、横尾の画業を展覧します。

展覧会のみどころは・・初期の幻想画から晩年の抽象画まで、各時期の代表作を展示し、大きく画風を変化させながら活動した横尾の画業の全貌に迫ります。 また、小説の挿絵や、教会から依頼を受けて制作した聖像彫刻など、絵画制作以外の横尾の創作活動もあわせて紹介します。

           

チラシの作品、最初に目にしたとき 幻想的な写真、もしかして水中?などと思ったのですが、こちらは《Vision II》 1981年、油彩です。横尾龍彦氏は1976年より神奈川県逗子市に4年ほど住み、そのころ始まった「青の時代」シリーズの代表作品です。

さて2月19日(日曜)午後2時~3時には 美術館講堂で 企画展「横尾龍彦 瞑想の彼方」&コレクション展「ジョルジュ・ルオーの銅版画」  水沢勉館長によるトークがあります。 事前予約を!

また 2月22日(水)10時~11時 逗子市民交流センターで橋口学芸員による入門講座も。お問合せは 逗子市社会教育課へ

そして 同時開催のコレクション展 「ジョルジュ・ルオーの銅版画」

横尾が影響を受けたジョルジュ・ルオー(1871-1958)の銅版画を紹介。写真製版技法で原画を焼き付けた銅版の上に、描いては削ることを何度も繰り返して作られた重厚な画面は、人間の内奥を追求したルオーの深い精神性をたたえています。

いずれも4月9日(日)まで。

詳細は 神奈川県立近代美術館HPコチラ