2023-9-5 火

「はやまエシカルアクション」葉山町政策課・田村樹理さん

第1&3火曜日は葉山町提供「わっしょい!葉山」 今年度のテーマ「はやまエシカルアクション」について葉山町政策課主事・田村樹理さんにお話いただきました。

                       

これまで さまざまな団体・個人の方をお迎えしてエシカルアクションをテーマとした活動についてうかがってまいりました。

改めて「はやまエシカルアクション開始のきっかけは?

これまで葉山町では、「はやまクリーンプログラム」として、プラスチックゴミ削減に取り組んだり、葉山気候非常事態宣言を行ったり、環境問題に取り組んでまいりました。そこで、昨年6月より、近年注目されている「エシカル消費」に着目し、消費者として、生産者として、環境問題だけでなく人権や福祉、地域活性化など、作られるものの背景をしっかりと考え、また、消費活動だけでなくボランティアの参加など、よりよい行動を起こす機運の醸成のために始めました。

エシカルアクションの賛同登録団体・事業者数は 9月4日時点で145、個人としては 430人とのこと。

エシカルアクションは日頃少しずつ意識することを推進するものなので、周知が大事。エシカルな取組みをずっと行っている事業者や団体が多くいらっしゃることを消費者に紹介し、自分も何か行動を起こしたいと思っていただける機会として、3月26日にシンポジウムを開催しました。

そして今年度開始したエシカルパートナー制度は 「はやまエシカルアクション」を起点に町と、もしくはパートナー同士で連携し、町民や町内事業者のエシカルな行動や活動を推進・普及することを目的に始めました。「はやまエシカルアクション」にすでに賛同登録をしていただいている事業者や団体の中で、主体的かつ積極的にエシカルアクションを実践、推進している事業者や団体よりご申請いただき、要件を満たしている事業者をパートナーとして登録するものです。 現在のパートナー登録数 申請はもう締め切っておりご申請内容の確認・審査に少し時間がかかっておりますが、28の事業者・団体が登録されました。

このパートナー制度を始めたのは もともと、エシカルアクションを始めたころから、町とこんな連携をしたい、というお声がけを沢山いただいており このような声を拾って実現させるような機会を作りたいという思い、そして、シンポジウムを通して事業者同士の横連携がうまれたので、このようにパートナー同士での連携の機会を設けたいという思いからです。

パートナー制度による展開としては 現在考えているのが、オフ会の開催。パートナー同士の取組みの発表や意見交換を行うことで、連携や新しいアイディアが自然に発生して、事業者の方が新たな一歩を踏み出せるような機会を設けたいと思っています。また、パートナーではない事業者や、消費者の皆様にもその活躍が届き、エシカルアクションが町内外に波及することを期待しています。

さて 葉山町民のエシカル意識についてもうかがいました。

もともと葉山町民はエシカルな意識が高いです。ゴミの分別が多いのですが、協力していただいたり、自主的にゴミ拾いをされていたり。事業者の方々も「エシカル」という言葉が日本で注目される前から取り組まれている方が多いです。葉山や三浦半島の食材を使用した商品を販売されていたり、フェアトレード商品を取り扱っていたりするお店に「ぜひエシカルアクションに賛同してください」というお話をすると、「なにも特別なことしていないのに私たちで良いのか」というお言葉をいただくこともありました。それくらい、「普通のこと」として毎日エシカルアクションを行っている事業者や団体の方が、葉山町は多いです。

海の家での取り組みを見てみると・・ 森戸海岸では2019年からフリープラスチックビーチに取り組んでおり、使い捨てプラスチックを使わないようにしています。また、一色海岸では、20年以上前からリサイクル資材を用いて建設したりソーラーパネルや風力発電を利用したりしている海の家もあります。これらもエシカルアクションが始動するずっと前から行われています。

エシカルからのウェルビーイングについて

ウェルビーイングとは、単に「病気しておらず健康」ではなく、「肉体的、精神的、そして社会的に完全に満たされた状態。一時的なものではなく持続的に良好であること。」を指します。葉山町は今後ウェルビーイングを意識したまちづくりを目指しており、これはエシカルアクションと切り離して考えることはできません。一人でも多くの人が手に取る物や自分が起こす行動が何にどう影響するのかを考えることができるのは、ウェルビーイングな暮らしができてこそですし、影響を考えて行動することはウェルビーイングな社会をつくることに繋がります。

また100周年に向けて 先日 町制100周年のロゴとキャッチフレーズが決定しました。「100年後も、自然と人を想う町、葉山」に込められている通り、100周年に向けて、また次の100年に向けて、自然環境、人・社会、地域を想いやった行動の環を広めたいと思っています。

詳細は葉山町HP