2025-5-23 金

SSF Explorer 第60回  5月23日(池子の森のお話)

今日のSSF Explorerは「池子の森のお話」

5月18日に行われた「池子の森早朝探鳥会の報告」池子の森自然環境調査会 村石健一さんと山浦安曇さんにお話を伺いました。

・早朝探鳥会は朝6時~8時に行われていますが、この時間に開催には理由が有るのですか?

⇒鳥たちは繁殖期に特別にさえずります。繁殖の為だけにやって来る鳥も有ります。この鳥たちがさえずるのが早朝。風が穏やかで空気が澄んでいて声が通りやすいのです。その為、早朝に観鳥会を行います。

・夏鳥の観察の楽しみは?

⇒冬は落葉樹が多く、鳥の姿を見やすいのですが、残念ながらさえずらない。

夏は、新緑が美しい季節となり、草木が生い茂るので、鳥の姿は見づらいのですが、特徴ある鳴き方が楽しめます。

今回は、オオルリ、キビタキ、サンコウチョウの声を聞くのを目標にしました。

鳥の鳴き声を言葉にする事を「聞きなし」と言います。

例えば、有名なウグイスは皆さんよくご存じ「ホーホケキョ」

ホオジロは「一筆啓上仕り候」?

センダイムシクイ「焼酎一杯ぐぃ~っ」?思わず笑ってしまいましたが、一般的には「チチョビー」と鳴く(聞こえる)のだそうです。

サンコウチョウ「月・日・星ホイホイホイ」?「月・日・星」で三つの光、サンコウチョウと名がついたそうです。村石さん曰く「ホイホイホイ」は聞こえますけれど…(苦笑)

こうしてお話を伺うと楽しいですね。

今回は残念ながら、目標の3つの鳥の声は聞けませんでした。

しかし!貴重な「ヒクイナ」という鶉に似た鳥の鳴き声を聞く事が出来ました。

このヒクイナは国のレッドリスト(絶滅危惧種)、神奈川県のレッドリストでもあります。

池子の森の水場に居るとの情報が有り、行ってみたらとても近くで声を聞く事が出来ました。

ところが、警戒心が強く、ヨシ原から出て来ない。声のみ聞く事が出来ました。

そして、一番大きな声で沢山鳴いていたのが「ガビチョウ」です。

残念な事にこの鳥は外来種。1980年ごろに日本に定着しました。恐らく飼い鳥かペットショップから逃げ出したものと思われます。

心地よい鳥の声の目覚め…実は、殆どがこのガビチョウかも知れません。

(晋道、検索して声を聞いてみましたが、私の目覚めの鳥の声はガビチョウ???かも知れません)

今回は前日が嵐でまだその余波が残る日曜日の朝、鳥以外の観察もできました。

それはモリアオガエルの産卵です。

他のカエルと違ってモリアオガエルは木の上に卵を産みます。ソフトボール位の大きさの泡状の卵です。

通常の動物の繁殖行動はオスメス1対1なのですが、今回はメスのモリアオガエルに3匹くらいオスが来ていました。

実は、このモリアオガエルも池子の森に昔から居るものではなく、恐らく鎌倉辺りから来たものだと思われるそうです。

これも地域外来種で、元々の生態系にどのような影響が有るか問題です。

駆除?しなかればならないのですが、これも「命」。

どの様に対処すればよいか悩むところなんです。と村石さん。

さて、6月の池子の森は~

先月ご出演頂いた片山さんのお話に合った「ホタルの観察会」が今週末から始まります。

今年は、先週5月16日にゲンジボタルの飛翔体が初めて観察されたそうです。

週末の観察会には沢山の光の共演が楽しめる事でしょう。

そして、この時期だけ見られる「シジミチョウ」

地味ですが、中には池子の森だけで観測されているものもあるのです。

池子の森の様々な自然を見に行ってみませんか?