2021-8-24 火

原爆被爆者の会の松本正さんと福島富子さん

本日のゲストは  神奈川県原爆被災者の会 葉山支部会長・福島富子さん と横浜市原爆被災者の会事務局長・松本正さん でした。

                

福島さんは 葉山在住、着付師・着付け講師でいらっしゃいますが 平和を訴える活動、原爆について語ったり朗読をしたりする活動をおこなっています。 広報葉山8月号の特集記事「葉山で平和を考える」の中で 福島さんは 生後7ヶ月の時に 長崎で被爆されたこと、 平和の願いを届ける理由について語っていらっしゃいます。 そして福島さん方が企画協力された「葉山で平和を考える一日」が 26日に開催予定でしたが 新型コロナ感染拡大防止のため 延期(たぶん来年3月ごろ)となってしまいました。 その平和講演会で講師を務める予定でした松本正さんをスタジオにお迎えしました。

松本さんは 14歳の時に広島で被爆しました。90歳となった現在では伝えていく大切さを感じ「命ある限り伝えていきたい」とご自身で作られた資料とともに 神奈川県内を中心に証言活動を行っていますが 実は 長年、証言活動を避けていらしたそうです。

最初におっしゃったのは 「私 一口で言えば ずるいヒバクシャ を自認しているのです」と・・親族10人を広島原爆で亡くし自分だけが生き延びたいう罪悪感を76年も持ち続け、被爆体験、つまり証言を依頼されても「語り部の資格なんかあるものか」と断り続けていました。

7年前83歳の時に金沢高校生300人に松本さんの体験を話した際 「平和がありがたい、戦争は嫌です」の感想文をどっさり送られ、自分の話でも役にたつのかと考えを改めたそうです。

昭和20年、広島の話もしていただきました。とてもリアルに・・原爆投下の瞬間、お身内が亡くなるその時のこと・・松本さんの語りには ぐっと引き込まれます。その状況が目に浮かんでくるようです。

一番伝えたいことは・・若い人に、今享受している平和は、あの戦争の犠牲者のおかげだということをまず認識してほしい。戦争とはいかに国民に苦痛を与えるものか、を原爆は痛感させてくれました。中高生に話すときは あなた方の中から 戦争を嫌う政治家がうまれることを期待します、とも話すそうです。

最後に松本さんは・・幼いころから結核を患うような体の弱かった私が 90歳まで長生きしてる。不思議なんです。ピカで犠牲になった身内が「もっ長生き続けてわれらの怨みを晴らしてくれ、と背中を押されているような気がするのです。人様に言うと 「そんなばかな」と嗤われましょうが 本人少しはそれもあるかとマジに思っています」と

                

今日お二人がお持ちくださいました、被爆証言詩画集「WASURERARENAI ANOHI 忘れられないあの日」は英語と日本語で書かれています。

また「被爆七十年 被爆者からの遺言 神奈川の被爆者が最後に伝えたいこと」には 松本さんと福島さんも投稿されています。葉山町役場や町立図書館などで見ることができます。